恥じらいもせずに花びらは泣く

詩と歌詞と朗読:武田章利
音楽と歌:ドドコ

ぐるぐる回る観覧車の下、小さな薔薇が見ている明日。
薄暗がりを歩く二人に、 陰が差し込む。
来るべき終わりに。
重い吐息に花は震えて、 景色に色を置くのは不得手。
沈んだ視線が時間を止める。 それでも世界は回って病める。
求めるものが違うのではなく、 棘の刺さった傷の痛みを 放置していた。
溢れる膿を。
恥じらいもせずに花びらは泣く。
乾いた言葉の消えゆくなかで。 編まれた光の褪せゆく墓で。

 

 

もっともっと欲しいよ その瞳で
ゆがんだ視線で閉じ込めて 貫いてほしい

脱がされていく私の 恥じらいも冷めてきて
夢見ていられた時間も 今は気持ち悪くて
どうして傷付けても あなたを虐げても
許されてる なんて 思うの

 

もっともっと憎んでよ そのお口で
噛み付いて罵って私を 血まみれにしてね

硬い体を撫でる 虚しさに泣き続け
あなたからからっぽの 言葉がただ痛くて
優しげに見つめては 見透かすように笑う
分かっているなんて言わないで

 

恥じらいもせずに花びらは泣く。
乾いた言葉の消えゆくなかで。 編まれた光の褪せゆく墓で。

 

 

 

 

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