カゴメ・カゴメ・デルモンテ
私はもう純粋ではないと
小さな観葉植物に教えられる
「そんなことは分かっている」と
プロペラみたいな葉っぱに触りながら
開けた窓からの風に言葉を乗せる
聞く人なんて誰もいない
今はでも それがいい
今日は 我慢することも
遠慮することもなく
好きなだけ泣くことができる
それは 幸せなことだ
誰もいない 誰も
みんな消してやった
今日は血を流さなくていい
恥じらいもせずに花びらは泣く
詩と歌詞と朗読:武田章利
音楽と歌:ドドコ
https://soundcloud.com/dodoko-p-bretty/eb2cg4r8qoxc
ぐるぐる回る観覧車の下、小さな薔薇が見ている明日。
薄暗がりを歩く二人に、 陰が差し込む。
来るべき終わりに。
重い吐息に花は震えて、 景色に色を置くのは不得手。
沈んだ視線が時間を止める。 それでも世界は回って病める。
求める